パナソニックはロボット一元制御にVLAモデル活用、“シェーバー”も箱詰め:2025国際ロボット展
パナソニックグループは「2025国際ロボット展(iREX2025)」において、ロボット制御プラットフォーム「Robo Sync」を活用したソリューションを参考出展した。
パナソニックグループは、「2025国際ロボット展(iREX2025)」(2025年12月3〜6日、東京ビッグサイト)において、パナソニック コネクトが同年10月に提供を始めたロボット制御プラットフォーム「Robo Sync(ロボシンク)」を活用したソリューションを参考出展した。
異なるロボットメーカーに対応するRobo Sync
Robo Syncは、異なるメーカーの協働ロボットやハンド、カメラといった機器を同じインタフェースで一元制御が可能なプラットフォームだ。これにより、ロボット導入のハードルを下げ、現場が主体となって人とロボットが柔軟に協働する環境を構築できる。
動作や検出などの機能ごとに分かれたブロックを組み合わせることで、ノーコードでロボット動作のプログラムが可能な「ビジュアルプログラミング」機能を搭載している。「プログラムブロックの色は、システムを構築しやすくするためにイベントや動きの役割ごとに色を変えている。プログラムでよく使用するif文やelse節も簡単に設定できる」(Robo Syncの担当者)。
VLAモデルを活用して柔軟なロボット学習、Robo Syncとの連携も
パナソニックグループではVLA(Vision Language Action)モデルとRobo Syncを連携させて、現場からのデータを継続的に収集し、AI(人工知能)モデルを成長させる取り組みを現在進めている。今回の展示ブースでは、VLAモデルを活用してシェーバー本体、説明書、充電器の箱詰め作業を学習させた技術デモを披露した。
「今回のデモでは、テレオペレーションで追従して動くロボットを活用して動きを自律実行させている。関節の角度や4カ所に設置したカメラの映像などからデータを集めてAIに学習させている。VLAを活用すれば、ルールベースでは対応しづらい属人的な作業の自律実行も可能になる」(VLAの担当者)
今後の取り組みとして、2026年度には社内の現場でAI学習に活用するデータ収集を行い、実際にロボットを動作させて実証を進めていく。「将来的には物流倉庫で人間が段ボールの箱詰め作業をしていた部分を、VLAを駆使したロボット制御に置き換えることを目指す」(同担当者)。
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