コンチネンタルから独立したオモビオは「GLOCAL戦略」で日本市場を重視:安全システム(2/2 ページ)
ドイツAUMOVIOの日本法人であるオモビオが、コンチネンタルからのスピンオフにより独立したAUMOVIOの戦略や、日本市場における事業展開の方向性などについて説明した。
レベル4自動運転、AI搭載カメラシステム、ドライブレーキ、ナチュラル3D
難波氏は今後のAUMOVIOの方向性を示す新技術の事例も紹介した。
「Xelve Pilot」は、AUMOVIOと米国Aurora Innovationが共同開発する、商用車向けのレベル4自動運転システムである。AUMOVIOがハードウェアの設計と製造、システムの不具合に対応するフォールバックシステムの開発を担当し、Aurora Innovationが自動運転制御のソフトウェアと統合を主導する体制になっている。走行距離に応じて課金する「Hardware as a Service」モデルで2027年から米国でサービスを提供する予定だ。
あらゆる条件下で安全運転を実現するAI搭載カメラシステムは、低照度に対応するカメラと赤外線カメラを組み合わせることで、どんな悪天候下でも良好な視界を提供するという。
ブレーキシステムでは、電動化に対応する油圧を用いないドライブレーキへの移行を支えるラインアップを展開して行く。足元では、部分的にドライブレーキの技術を導入するセミドライブレーキに対応する製品を展開しながら、全てをドライブレーキ化するフルドライブレーキの開発も進めていく。なお、日本の浜北工場で生産するブレーキ制御コントローラーでは、電動車のブレーキエネルギーの100%を回生しきることが可能な新製品「MK C2」を2028〜2029年の採用に向けて開発中である。
コックピット関連では3D表示が可能なディスプレイソリューション「ナチュラル3D」の提案を進める。LEIAとの協業で開発した高解像度の3Dライトフィールドディスプレイで、スクリーンから最大10cmの空間への3D表示が可能だ。
なお、AI搭載カメラシステムとナチュラル3Dは、2026年1月に米国ラスベガスで開催される「CES 2026」で公開する予定である。
またAUMOVIOは、2019年からシンガポールの南洋理工大学との協業に基づく共同研究所を運営しておりAI分野で大きな成果を得ているという。難波氏は「日本でもアカデミアとの協業を検討していきたい」と述べている。
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