車載用ZCUプラットフォーム開発に向け協業:車載ソフトウェア
Continental Automotiveは、電気および電子アーキテクチャ用のモジュール式プラットフォーム開発のため、Infineon Technologiesと協業する。ZCUのプラットフォームに、Infineonの「AURIX TC4x」マイクロコントローラーを採用する。
Continental Automotive(コンチネンタル)は2023年3月13日(現地時間)、電気および電子アーキテクチャ用のモジュール式プラットフォーム開発のため、Infineon Technologies(インフィニオン)と協業すると発表した。
ゾーンコントロールユニット(ZCU)のプラットフォームには、インフィニオンの「AURIX TC4x」マイクロコントローラーを採用する。TC4xはAURIXマイクロコントローラーファミリーの第3世代で、ZCUと高性能コンピュータ(HPC)での使用に適した設計となっている。インフィニオンの抵抗変化型メモリ(RRAM)技術が自動車用途として採用されるのは初めてで、車両の起動と同時にパーキングアシストや空調、加熱、サスペンションなどの機能が利用可能になる。
ZCUプラットフォームは自動車メーカー各社のさまざまな要件に対応し、メーカーはHPCやZCUの数、連動方法、配置の仕方などを自社のニーズに合わせて構成できる。ZCUがソフトウェアコンポーネントの機能を一括で担うため、サイバーセキュリティやアップデートに対応しやすい。
AURIX TC4x製品ファミリーは、ISO/SAE 21434認証プロセスに基づいて開発され、ISO26262規格に準拠したASIL-Dまでの機能安全に対応する。また、5Gbps Ethernet、PCIe、10 Base-T1S、CAN-XLなどの通信機能も備えている。
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