ニュース
三菱電機が三相モーター事業譲渡、FAデジタルソリューションなどに資源集中:製造マネジメントニュース
三菱電機は三相モーター事業などを荏原製作所に譲渡することを発表した。
三菱電機と荏原製作所は2025年11月12日、三菱電機の名古屋製作所 新城工場(愛知県新城市)で製造する三相モーターおよびIPM(Interior Permanent Magnet:内部永久磁石)モーター事業と、タイのMitsubishi Electric Automation(Thailand)が事業展開する産業用モーター、ポンプおよびダイカスト事業を、荏原製作所に譲渡することで合意したと発表した。今後、関係当局の審査、承認を経て、2026年中に譲渡を完了する予定となっている。
なお、三菱電機が名古屋製作所 新城工場で生産しているCNC(数値制御装置)用主軸モーター、サーボモーター事業は譲渡対象外となり、三菱電機が荏原に譲渡した名古屋製作所 新城工場の一部を活用し、事業を継続する。
三菱電機はFAデジタルソリューション事業、シーケンサー、サーボ、CNCなどのコアコンポーネント事業へ経営資源の集中投下を図り、FAシステム事業のさらなる成長に注力する。荏原製作所はモーターに関する日本とタイにおける生産設備などの資産や、設計/開発力、技術ノウハウを取得し、グローバル市場での成長を加速させる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
全てはモーターの量産から始まった、三菱電機名古屋製作所設立100周年
三菱電機のFA機器の主力生産拠点である名古屋製作所が設立100周年を迎えた。これまでの歩みと今後に向けた取り組みを中心に紹介する。
三菱電機は3年間で1兆円のM&A投資を見込むが、8000億円規模の事業で終息見極め
三菱電機は経営戦略について説明した。構造改革として2025年度中に8000億円規模の事業見極めを行う方針を示した他、今後3年をめどに1兆円をかけて新たなM&Aを進める計画などを明らかにした。
三菱電機のリニアトラック、先行する海外勢との差別化要素とは
三菱電機は、リニアトラックシステム「MTR-Sシリーズ」の受注/出荷を開始した。同種のシステムでは海外メーカーが先行している中、国内メーカーとしてどのように展開を図るのか、担当者に話を聞いた。
三菱電機が米国企業に過去最大の買収額を投じた2つの狙い
三菱電機は、米国のOTセキュリティ企業Nozomi Networksを完全子会社化すると発表した。その目的について解説する。
半導体製造装置事業の強化に向け、新開発棟と新生産棟を建設
荏原製作所は、CMP装置をはじめとする装置事業の強化に向け、藤沢事業所に新開発棟を、熊本事業所に新生産棟を建設する。新棟の建設により、開発力と生産力を強化し、さらなる事業拡大を図る。
三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏
好調を持続する三菱電機のFA機器事業。その成長を支える主力事業所「名古屋製作所」では新たな生産棟を5月に本格稼働させる。分工場の生産性向上に向けた投資も加速させ、成長を「もう一段上に」加速させる方針だ。競争環境が厳しくなる中、成長を続ける秘訣は何があるのだろうか。名古屋製作所 所長の山本雅之氏に話を聞いた。

