ソニーグループは2025年度第2四半期も過去最高業績、イメージセンサーが絶好調:製造マネジメントニュース
ソニーグループが2026年3月期(2025年度)第2四半期(7〜9月)の連結業績を発表。第1四半期に引き続き、第2四半期の実績でも過去最高の売上高と利益を更新し、通期業績見通しも上方修正した。
ソニーグループは2025年11月11日、オンラインで会見を開き、2026年3月期(2025年度)第2四半期(7〜9月)の連結業績を発表した。第1四半期に引き続き、第2四半期の実績でも過去最高の売上高と利益を更新し、通期業績見通しも上方修正した。
2025年度第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比5%増の3兆1079億円、営業利益が同10%増の4290億円、税引き前利益が同15%増の4418億円、四半期純利益が同7%増の3114億円となった。国内配給の映画がヒットした音楽分野、イメージセンサーが好調なイメージング&センシングソリューション(I&SS)分野がけん引役になっており、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野も買収したBungieの減損の影響を除くと大幅な増益を確保できている。
通期業績見通しは、売上高が前回予想比3000億円増の12兆円、営業利益が同1000億円増の1兆4300億円、税引き前利益が同1100億円増の1兆4600億円、純利益が同800億円増の1兆500億円に上方修正した。なお、米国関税による減益の影響については、I&SS分野と関わる200億円を最終製品市場の動向や顧客からの需要見通しに基づき計上を取りやめたため、2025年8月時点の700億円から500億円に減少している。
ソニーグループ 執行役 CFOの陶琳(たお・りん)氏は「一時要因を除いてG&NS、音楽、I&SS分野で過去最高益を更新し、事業のモメンタムは良好だ。下期に向けては、不確実な事業環境を踏まえ、慎重な事業運営を進めながら、着実に成果を出していきたい」と語る。
イメージセンサーを手掛けるI&SS分野も四半期実績で過去最高を更新
けん引役の一つであるI&SS分野の2025年度第2四半期のセグメント別業績は、売上高が前年同期比15%増の6146億円、営業利益が同50%増の1383億円となった。モバイル機器向けイメージセンサーで大手顧客の新製品向けセンサーの大判化に伴う単価上昇と想定を上回る出荷数量があったのに加えてコンシューマーカメラ向けセンサーの販売数量も増加したことで、四半期実績として過去最高を更新した。
同分野のセグメント別通期業績見通しは、売上高が前回予想比300億円増の1兆9900億円、営業利益が同300億円増の5750億円。売上高の見通しは、上期を通して米国関税などに起因する顧客の部品取り込みの前倒しがあった可能性を考慮し、為替影響分を除いて前回からは据え置きとしている。ただし「この年間見通しは、前年度から11%増と既に大幅な増収を見込んでいるが、今後もう一段の上積みの可能性がないか第3四半期(2025年10〜12月)を通じて慎重に見極めていく」(陶氏)。また、利益成長では、イメージセンサーの売上拡大に加えて、低収益事業の見直し加速や、リソースおよび費用の重点領域へのシフトによる固定費マネジメントも大きく寄与しているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ソニーグループが過去最高の第1四半期業績、ゲームとイメージセンサーが好調
ソニーグループは、2026年3月期第1四半期の連結業績を発表した。売上高、利益ともに第1四半期としては過去最高の業績となった。
ソニーグループは過去最高益を達成、2025年度の米国関税の影響は1000億円に抑制
ソニーグループは、2025年3月期(2024年度)の連結業績を発表した。ゲーム事業や半導体事業の好調を受け、過去最高益を達成した。
テレビの会社からエンタメの会社に、ソニーグループを変えた吉田氏の7年間
ソニーグループは、2024年度第3四半期の連結業績を発表した。同時に4月以降の新たなCEO人事に伴い、CEOを退任する取締役 代表執行役 会長 CEOである吉田憲一郎氏と、新CEOに就任する取締役 代表執行役 社長 COO 兼 CFOの十時裕樹氏がこれまでを振り返るとともに今後の抱負を述べた。
ソニーGはエンタメ関連事業が好調も、半導体や家電関連事業に不安要素あり
ソニーグループは、2023年度第2四半期の連結業績について発表。ゲーム分野などが好調で増収となったものの、半導体分野や家電分野などが大幅減益となったことから、営業損益や純損益は減益となった。
ソニーのイメージセンサーは車載分野が新たな柱に、金額シェアで25%に到達
ソニーグループがイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野の事業戦略を説明。2022年度のイメージセンサー金額シェアが目標の49%を超え51%となる中、車載イメージセンサーの金額シェアも2021年度の9%から大きく伸ばし25%に達した。
ソニーGが過去最高の売上高と利益を達成、2023年度は慎重な見通し
ソニーグループは2023年3月期(2022年度)の連結業績を発表。売上高および営業利益ともに過去最高を更新する好業績を達成した。





