ニュース
手書きで学ぶ小学生向けプログラミング教材、京大とスズキが共同開発:組み込み開発ニュース
京都大学とスズキは、小学生向け手書きプログラミング教材「ドロモビでプログラミングをはじめよう」を開発し、無償提供を開始した。紙に描いた命令をWebアプリで読み取る仕組みを採用し、児童の論理的思考を育む。
スズキは2025年10月16日、京都大学と共同で、プログラミング教育の現場課題を踏まえ、手軽に学べる教材「ドロモビでプログラミングをはじめよう」を開発し、無償提供を開始したと発表した。スズキ財団の助成を受けて始まった共同研究から生まれた取り組みで、小学生が紙と鉛筆、タブレット端末を使ってプログラミングの基礎を体験できる。
教材は、児童が配布プリントに命令ブロックを記入し、Webアプリ「ドロモビ」で撮影すると、読み取った情報をデジタルデータに変換する技術(OCR)と画像処理技術で命令を解析してキャラクターや車を動かす仕組みだ。紙に描いた内容がそのまま動作結果につながることで、論理構造の理解と“つくる楽しさ”を同時に体験できる。授業以外でも家庭や友人と楽しめるよう設計されている。
京都大学は教育効果の検証を進め、スズキは使いやすさの改良を行う方針。両者は本教材を通じて、学校現場におけるプログラミング教育の定着と次世代理系人材の育成を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Webブラウザではじめるフィジカルコンピューティング――Scratch 2.0とは?
電子回路が苦手な人のためのフィジカルコンピューティング入門。Webブラウザだけでプログラム開発から実行まで行える「Scratch 2.0」を用い、センサーの接続や外部デバイスのコントロールに挑戦する! フィジカルな世界とつながるプログラミングを体験することで、今までにない発想がひらめくかも!? 第1回は、Scratch 2.0の特徴と開発環境について説明する。
Scratchで「簡易オシロスコープ」を作ろう!
Webブラウザだけでプログラム開発から実行まで行える「Scratch 2.0」を用い、センサーの接続や外部デバイスのコントロールに挑戦! 今回は、PCのマイク端子に入力された音量の大きさをグラフ表示する「簡易オシロスコープ」を作成する。
お手軽モノづくり体験――「あったらいいな」をArduinoでカタチにしてみよう!
「こんなモノがあったらいいのに……」をArduino(アルドゥイーノ)で実現。電子工作初心者や回路の知識のない人だって大丈夫。筆者と一緒に、頭の中のアイデアをカタチにし、モノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう! 第1回では、開発環境の準備と電子工作の“Hello World”こと、「エルチカ」に挑戦するぞ!!
マイクロマウス組み立てキットによる電子工作のイロハ
小さくて賢いロボット「マイクロマウス」の製作にチャレンジする北上くんとえみちゃん。今回は、マイクロマウスの組み立てキット「Pi:Co Classic」の電子工作にチャレンジする! はんだ付け(ほぼ)初体験のえみちゃんの運命やいかに!?
「何これ、超速い!」――キミは知っているか、小さくて賢いロボット「マイクロマウス」を
1980年から30年以上継続されているロボットコンテスト「全日本マイクロマウス大会」をご存じだろうか? 小さくて賢いロボット「マイクロマウス」を題材に、組み込み開発の基本を楽しく身に付けよう!
次は「サッカー」「ダンス」だ!――「神戸こどもロボットクラブ」で二足歩行プログラミング体験
2012年3月24日、神戸市機械金属工業会が、神戸RT(ロボットテクノロジー)構想の拠点「神戸ロボット工房」に新設された「神戸こどもロボットクラブ」に、二足歩行ロボット「VariBo」を20体寄贈した。本稿では、神戸RT構想と、贈呈式後に行われたロボット工作教室の模様についてリポートする。

