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測長再現性が20%以上向上した、2nmノード対応のマスク用CD-SEM:FAニュース
アドバンテストは、半導体製造に不可欠なフォトマスクやEUVマスクの寸法を測定するCD-SEM「E3660」を発売した。従来機比で測長再現性を20%以上高めており、2nmノード以降の厳しい測定要求に応える。
アドバンテストは2025年9月9日、半導体製造に不可欠なフォトマスクやEUVマスクの寸法を測定するCD-SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope)「E3660」を発売した。
半導体デバイスの微細化と複雑化に伴い、リソグラフィ工程ではパターン転写が難しいHotspotが増加しているほか、マスクの品質保証に必要な測定ポイントも急増している。また、曲線パターンが適用可能になり、2027年ごろからは次世代光リソグラフィ技術による製造において本格的に多用される見込みだ。
同社は研究機関imecの協力の下、従来機を用いた相関性検証や曲線パターン測定機能の開発を進めてきた。
E3660は、従来機「E3650」と比較して測長再現性が20%以上向上しており、2nmノード以降のマスク製造に求められる厳格な測定精度に対応する。さらに、曲率を持つパターンに独自の測定ソリューションを適用し、測定ポイントの増加に対応しつつ、高速測定ができる。
同社は今後、E3660を最先端マスクの開発や製造評価向け装置として、商業マスクメーカーや半導体メーカーのマスク内製部門に販売を拡大していく。
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