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ACサーボドライブが自律分散システムに対応へ、安川電機が仕様追加:FAニュース
安川電機は、ACサーボドライブ「Σ-X」シリーズの「FT」仕様に、自律分散システムに対応する「FT54」仕様を追加し、発売した。サーボ単体でセンシングデータの収集と一次解析、自軸のモーションを制御できる。
安川電機は2025年8月28日、ACサーボドライブ「Σ-X(シグマテン)」シリーズの「FT」仕様に、自律分散システムに対応する「FT54」仕様を追加し、販売を開始した。価格はオープン。サーボ単体でセンシングデータの収集と一次解析、自軸のモーションを制御できる。
Σ-Xは2021年に製品化したシリーズで、装置用途に合わせて機能を拡張するFT仕様を展開してきた。FT54は、サーボパック内でユーザーアプリケーションを実行し、位置、速度、トルクや稼働状態などのデータを最速125マイクロ秒で収集して解析できる。
センサーネットワーク「Σ-LINK II」接続の外部センサー値も制御周期に同期して取り込める。最大値、最小値の検出、イベント回数のカウント、状態監視といった一次処理で、装置に合わせたデータ加工が可能となる。
サーボパックに組み込んだユーザーアプリケーションから自軸のモーション制御を直接駆動できる。位置決め、定速送り、補間制御、速度制御、トルク制御、原点設定に対応し、上位コントローラーなしで簡易な位置決めが可能だ。
Ethernet(イーサネット)経由でタッチパネルなどとメッセージ通信し、レジスタの読み書きで収集データや解析結果を送受信できる。対応容量は50W〜15kW。用途はチャンバードアの開閉や圧着溶接、工作機械のツールチェンジャーなどを想定する。
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