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安川電機が10kg可搬最大リーチ1101mmの小型ロボット、絶対精度補正機能搭載:産業用ロボット
安川電機は、多用途ロボット「MOTOMAN-GP」シリーズの新製品「MOTOMAN-GP10」の販売を開始した。可搬質量が10kg、最大リーチが1101mmと従来機から拡大しており、省スペースと高精度動作を両立している。
安川電機は2025年7月29日、小型ロボット「MOTOMAN-GP10」を発売した。ハンドリング(多用途適用型)ロボット「MOTOMAN-GP」シリーズの新製品で、可搬質量が10kg、最大リーチが1101mmと、従来機から拡大している。
MOTOMAN-GP10は、従来機の「MOTOMAN-GP7」や「MOTOMAN-GP8」と同じ設置面積を維持しながら、動作領域と可搬重量を拡大している。フルカバー構造で、モーターやケーブルを内部に収納しており、周辺機器との干渉を抑える。小型のため、省スペースで既存の生産設備に導入可能で、AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)にも搭載できる。
最適設計のモーターと減速機を採用し、トポロジー解析によりアームの剛性を高めて軽量化したことで、高精度な動作が可能になった。また、小型機種としては初めて絶対精度補正機能を標準搭載し、軌跡精度が向上している。
耐環境性能も高く、保護等級IP67に準拠。加工機へのワークの投入および取り出し、バリ取り、部品洗浄などの工程において、安全な作業環境を提供する。さらに、Cat6A対応のイーサネットケーブルを標準搭載し、ビジョンシステムやトラッキング用途にも柔軟に対応する。
想定される用途は、小型部品の組み立てや工程間搬送、仕分け、検査、箱詰めなど。販売価格はオープンとなる。
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