最大3視点で自動検査可能、リコーPFUが作業検査カメラの新オプション機能:FAニュース
リコーPFUコンピューティングは、作業検査カメラ「RICOH SC-20」に複数カメラを接続して、マルチアングルでの自動検査を可能にするオプション機能「Additional Camera Option」を発売した。
リコーPFUコンピューティングは2025年8月21日、作業検査カメラ「RICOH SC-20」に複数カメラを接続して、マルチアングルでの自動検査を可能にするオプション機能「Additional Camera Option」を発売した。
Additional Camera Optionは、SC-20本体カメラに最大2台のUSBカメラを追加し、合計3視点から同時に検査できる。検査対象が大きく画角に収まらない場合や、側面、奥まった箇所の確認が必要な場合でも、柔軟なカメラ配置で死角を減らせる。結果として、組み立てや目視検査のように人が介在する工程で起こりがちな、欠品や組み付けミスを抑えつつ、検査工数の削減とスループットの改善が見込める。
フルHD(1920×1080)出力でUVCに対応し、MJPEGで映像を出力可能な市販のUSBカメラを利用できる。専用ハードウェアの追加が不要で、導入しやすい。オプションのライセンスを購入して有効化するだけで、既存のSC-20の機能を拡張できる。
同オプションは、現場から寄せられていた「多視点で検査したい」という要望に応えるもので、同社は既存ユーザーのアップグレードと、新規導入の双方を見込んでいる。
SC-20は、リコーの光学、画像処理技術を基盤に、組み立てや検査の現場で発生するヒューマンエラーの防止を目的に開発された検査カメラだ。これまで部品の有無判定や手順の確認を通じて作業品質の向上に寄与してきた。同オプションを用いたマルチアングル化により、適用できる対象や工程の幅が広がる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
リコーPFUコンピューティング発足、国内組み込みコンピュータ市場でシェア40%超
リコーは、リコーグループ傘下の産業用コンピュータと組み込みコンピュータの事業を担う新会社「リコーPFUコンピューティング株式会社」を2025年4月1日付で発足させると発表した。OKIがリコーと東芝テックの合弁会社に合流 LEDプリントヘッド技術で競争力強化
リコーは東芝テックと設立した合弁会社のエトリア(ETRIA)に、新たに沖電気工業(OKI)が参画すると発表した。目的は工場のBCP強化、リコーグループのOTセキュリティの進め方とは
製造業向けの国内最大級のオンラインイベント「ITmedia Virtual EXPO 2025 冬」で実施された、基調講演「リコーにおけるゼロからのファクトリーセキュリティの取り組み」の模様を紹介する。リコーが図表も読み取るマルチモーダル大規模言語モデル、「日本の文書は難しい」
リコーは図表を含む文書の読み取りに対応したLMMの基本モデルの開発を完了した。日本語の質問応答データセット「JDocQA」や独自開発のベンチマークツールによる検証の結果、他のモデルと比較しても優れた性能を示すことを確認したという。Intel Atom x7000E/x7000REシリーズ搭載のMini-ITXマザーボードを発売
リコーPFUコンピューティングは、Intel Atom x7000E/x7000REシリーズ搭載のMini-ITXマザーボード「RICOH IT11」を発売した。高温や振動がある厳しい産業環境でも、安定して稼働する。リコー東芝テック設立の「エトリア」が1周年、複合機共通エンジンの開発を前倒し
リコーと東芝テックが出資する、両社の複合機などの開発生産に関わる事業の統合会社であるエトリアが1周年を迎えた。エトリアが目指す「共通エンジンの開発」と「新事業領域への挑戦」、そして新たに加わるOKIとの統合について、エトリア 社長の中田克典氏が説明した。