Intel Atom x7000E/x7000REシリーズ搭載のMini-ITXマザーボードを発売:エッジコンピューティング
リコーPFUコンピューティングは、Intel Atom x7000E/x7000REシリーズ搭載のMini-ITXマザーボード「RICOH IT11」を発売した。高温や振動がある厳しい産業環境でも、安定して稼働する。
リコーPFUコンピューティングは2025年6月25日、Intel Atom x7000E/x7000REシリーズ搭載のMini-ITXマザーボード「RICOH IT11」を発売した。
RICOH IT11は、最大3.6GHz/8コアのIntel Atom x7000E/x7000REシリーズを搭載する産業用ボードコンピュータで、第8世代のCore i3や第7世代のCore i5クラスを上回るマルチスレッド性能を備える。高性能でありながら低消費電力設計で、工作機械や産業用ロボットをはじめとするFA機器、医療機器など、さまざまな分野への組み込みに適する。なお、Intel Atom x7000EシリーズはAlder Lake-N、Intel Atom x7000REシリーズのAmston Lakeと呼ばれている。
冷却ファンを使用しないファンレス設計のため、摩耗した可動部品の交換を減らせる。動作温度は最大+60℃で、屋外のように温度変化が激しい環境でも安定して稼働する。メモリは直接基板に実装するオンボードメモリで、工作機械や移動体など振動がある環境でも、接触不良のリスクを抑えて安定した運用ができる。
USB 5Gbpsや2.5GbE/GbE LAN、シリアルポート(RS232C)など、多数のインタフェースを装備。レガシーI/Oにも対応するため、既存設備ともスムーズに接続できる。また、TPM2.0準拠のセキュリティチップを備えており、産業用途での安全性も強化した。
なお、RICOH IT11は、国内で設計、製造されている。日本の顧客が求める高い品質と長期供給体制、国内エンジニアによる開発サポートを提供する。
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