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中村留が複合CNC旋盤に新仕様を追加、より複雑な加工パターンに対応:工作機械
中村留精密工業は、2スピンドル2タレットの複合CNC旋盤「NT-Flex」に新たな仕様を追加した。
中村留精密工業は2025年8月18日、2スピンドル2タレットの複合CNC旋盤「NT-Flex」の新たな仕様として「NT-Flex+」を追加したと発表した。販売は同年10月22日から開始する予定で、価格は3030万円(税抜き)〜となっている。目標販売台数は月20台としている。
NT−Flexは、機械本体の奥行きが1380mmとコンパクトに設計されており、工場の限られたスペースを無駄なく使うことができる旋盤だ。上タレットにY軸/ミーリング(最大毎分1万回転)を搭載しており、旋削からミーリング、ねじ切り、ギヤ加工などを含めた全ての加工を1台でこなす。
NT-Flex+では、R側主軸にX軸、下タレットにY軸を追加した。3本の工具による同時加工など、より複雑な加工パターンに対応できるようになった。
オプションで退避式NCテールストックを搭載できる。通常、NCテールストックはR側主軸の後方に退避しており、必要な時にはR側主軸をX方向に移動させることで自由に使用できる。これにより、L側主軸のワークをサポートしながら、上下タレットでの同時加工が可能になる。
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