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工作機械の工具破損検知ソリューションに、摩耗状態を見える化機能追加:工作機械
中村留精密工業は、工具破損検知ソリューション「Dr. Tool」に摩耗検知機能を追加した。工具の摩耗状態を見える化することで、不良品の発生リスクを低減できる。
中村留精密工業は2025年5月12日、工具破損検知ソリューション「Dr. Tool」に摩耗検知機能を追加したと発表した。工具の摩耗状態を見える化することで、不良品の発生リスクを低減できる。
同機能は、回転工具の電流値(負荷)をサイクルごとに記録し、電流値の推移を波形として可視化できる。過去のデータから、工具破損直前の電流値の傾向を把握し、その傾向に合わせて適切なしきい値を設定することで、工具破損前に機械を停止できる。
リアルタイムの電流値データから工具の摩耗状態を正確に把握するため、従来の加工回数や時間ではなく、実際の状態に合わせて工具を交換できる。工具の個体差や加工中の機内環境の違いにも柔軟に対応。最適なタイミングで工具を交換することで、不良ワークのリスクを減らせる。
また、工具が破損する一歩手前まで使用でき、コストダウンにも寄与する。直感的な操作により、誰でも簡単に活用可能だ。
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