ベテランの知見をデジタル資産に 3Dドキュメントツールに3つの新機能を追加:メカ設計ニュース
Sceneは、製造業の3Dドキュメントツール「3D Docs」に、3つの新機能を追加した。新機能により、製造工程やメンテナンス、保守工程における「知見の再利用と標準化」「資料作成工数の削減」を支援する。
Sceneは2025年8月1日、製造業の3Dドキュメントツール「3D Docs」に3つの新機能を追加したと発表した。新機能により、製造工程やメンテナンス、保守工程における「知見の再利用と標準化」「資料作成工数の削減」を支援する。
追加された機能は、「コンテンツブロック」「自動ラベル生成」「寸法表示」の3つとなる。製造工程やメンテナンス、保守工程において、ベテランの持つ知見をデジタル資産として再利用できる。
コンテンツブロック機能は、よく使う指示内容や注意事項などの重要情報をドラッグアンドドロップで簡単に設定できる。文字に加え、写真も含めて作成でき、各コンテンツブロックはグループ化にも対応する。資料に含めるべき中長期的な知見やベテランからの指摘を蓄積し、今後の資料作成で再利用できる。
自動ラベル生成は、パーツツリーから部品名を取得し、各パーツにラベルとして自動付与できる。アニメーションするパーツを対象にラベルを付与可能で、資料の中で重要なパーツに一括してラベルを付与できる。ページ数が膨大な資料でも、部品名を各スライドにワンクリックで反映するため、資料の品質向上と資料作成工数を削減する。
寸法表示機能は、3D Docs上で寸法を計測、表示できる。点−点、面−面など多様な計測に対応し、資料閲覧者に計測結果を簡単に伝えられる。資料に反映されていない場合は、資料閲覧者が自ら計測することが可能だ。資料上でより重要な情報をすぐに確認でき、作業間違いも抑止する。
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