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THKがピック&プレースロボのヘッド33%小型化、通信周期100μsの高速制御:FAニュース
THKは、電子部品業界向けピック&プレースロボット「PPR」シリーズの新製品として、小型ヘッドモデル「PPR2-LR」の受注を開始した。従来機比でヘッド体積を約33%削減しており、省スペース装置にも搭載可能だ。
THKは2025年7月28日、電子部品業界向けピック&プレースロボット「PPR」シリーズの新製品として、小型ヘッドモデル「PPR2-LR」の受注を開始したと発表した。
PPRシリーズは、微小なワークの吸着、搬送、組み立てに対応するロボットで、力センサーや電磁弁、制御モジュールなどを一体化している。
新製品のPPR2-LRは、シャフト先端の軸振れ精度を5μm以下に高精度化した。また、従来の空圧ユニット一体モデル「PPR-LR」と比べ、ヘッド体積を約33%削減しており、省スペース装置にも搭載可能となった。
小型化に加え、THK独自の力センシング技術により、最小検出0.15Nとワークダメージを低減。ワークの損傷を防ぎながら、通信周期100μsの高速制御でサイクルタイムを短縮できる。コンパクトな設計で、積層ピッチ幅が15mmと、単位面積当たりの生産性向上にも寄与する。
スマートフォンや車載カメラなど小型電子機器の需要拡大に伴い、部品が小型化している。小型化した部品は搬送中に壊れやすく、接触検知の精度向上が搬送速度の低下を招くといった課題があった。
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