ニュース
THKが次世代リニア搬送システム、つなぎ合わせを容易に:第3回 スマート工場 EXPO[秋]
THKは「第3回 Factory Innovation Week[秋]」の構成展の1つである「第3回 スマート工場 EXPO[秋]」において、次世代リニア搬送システム「VTSシリーズ」を出展した。
THKは「第3回 Factory Innovation Week[秋]」(2024年9月4〜6日、幕張メッセ)の構成展の1つである「第3回 スマート工場 EXPO[秋]」において、次世代リニア搬送システム「VTSシリーズ」を出展した。
最高速度は毎秒3.0m、最高加速度は2.0G
リニア搬送システムは、ワークを載せた可動子をリニアモーターで浮遊させて高速で搬送を行う。個々の可動子を別々に動かしたり、止めたりできるほか、モジュール構造になっており、生産ラインの生産性と柔軟性を高めることができる。
VTSシリーズもモジュールを組み合わせて垂直あるいは水平循環の搬送レイアウトを構築できる。シフトユニットによる分岐も可能だ。モジュールは300mm、600mm、1200mmの3種類の長さから選ぶことができ、最高速度は毎秒3.0m、最高加速度は2.0Gとなっている。
ラジアル許容荷重は最大3000Nとなっており、別のテーブルに移し替えることなくモジュール上でロボットにさまざまな作業をさせることも可能だ。引き込み時間の削減に貢献する。
「多品種少量生産、変種変量生産のように日々刻々と変化していく生産ラインに追従できるように、つなぎ合わせ作業を容易にできる機構にしている」(THKの説明員)
モジュール側のLMレールに特殊部品を搭載しており、走るたびに可動子側へ自動給油を行う。この特殊部品は、モジュール間のわずかなずれを吸収する役割も持っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三菱電機が国産リニア搬送システムを2024年投入へ、電気電子部品など主要市場に
三菱電機は「2023国際ロボット展」において、開発中のリニア搬送システムを参考出展した。2024年秋の発売を予定している。 - リニア搬送装置同士が高速同期制御、加減速ない止まらない設備で生産性向上
ベッコフオートメーションは「IIFES 2024」において、リニア搬送システム「XPlanar」などを活用したデモ展示を行った。 - 軽量物から数千kgの重量物まで運ぶ、米ロックウェルのリニア搬送システム
Rockwell Automation(ロックウェル・オートメーション)は年次イベント「Automation Fair 2023」において、リニア搬送システムのデモンストレーションを披露した。 - 盛り上がる「リニア搬送システム」、その期待と用途
「リニア搬送システム」が盛り上がりを見せている。制御技術の進化により、従来に比べて高速、高精度で個々の可動子を制御できることで、新たなモノづくりの実現ができるとされ、国内でもメーカーが相次いでいる。その期待と用途について解説する。 - 搬送工程を変革する「リニア搬送システム」の記事まとめ
MONOistに掲載した主要な記事を、読みやすいPDF形式の電子ブックレットに再編集した「エンジニア電子ブックレット」。今回は、参入メーカーが相次いでいる「リニア搬送システム」についての記事をまとめた「搬送工程を変革する『リニア搬送システム』の記事まとめ」をお送りします。