ソニーがエッジAIデバイス開発用ドキュメントを無償公開、GitHubに開発環境も:人工知能ニュース
ソニーセミコンダクタソリューションズは、インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を活用したエッジAIデバイスの開発支援に向けて、技術ドキュメント「IMX500 Camera Development Guidebox」を公開した。併せて、エッジAIデバイス開発のソフトウェアパッケージ「Edge Device Core(EDC)」もオープンソースで公開している。
ソニーセミコンダクタソリューションズは2025年8月4日、インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を活用したエッジAI(人工知能)デバイスの開発支援に向けて、技術ドキュメント「IMX500 Camera Development Guidebox」を公開したと発表した。併せて同月から、効率的なエッジAIデバイス開発のためのソフトウェアパッケージ「Edge Device Core(EDC)」もオープンソースで公開している。
IMX500 Camera Development Guideboxは、IMX500を搭載するエッジAIデバイスの開発に向け、開発者に必要な技術情報/設計資料を網羅したドキュメント集である。初期設計から量産までを効率的に進めるのに役立つ情報として、IMX500センサーのデータシート、ハードウェア設計レファレンス、ソフトウェアレファレンスマニュアル、AIインプリメンテーションガイド、IMX500ファームウェアなどが含まれる。エッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS」のマーケットプレースに登録した法人ユーザー向けに無償で提供される。
一方のEdge Device Coreは、エッジAIデバイスの開発とアプリケーション展開を効率化/迅速化するためのソフトウェアパッケージだ。既にGitHubで公開されている。同パッケージは、エッジAIデバイスの設計/実装において直面するセンサー制御やAIモデル管理、デバイス運用などの共通課題を解決することを目的に開発された。多様なセンサーやAIモデルを柔軟に扱いながら、共通化されたAPIと運用機能を提供することで、個別開発に依存せず、エッジAIの設計/開発/展開を統一的に進められるという。
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