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地熱発電調査現場で排出されるCO2の95%をオフセット:脱炭素
出光興産は、関東天然瓦斯開発と共同で進める地熱発電調査にて、掘削機械の燃料に「出光カーボンオフセットfuel B5軽油」を供給する。排出されるCO2の95%をオフセットできる。
出光興産は2025年7月1日、関東天然瓦斯開発と共同で進める地熱発電調査「栗駒南麓プロジェクト」(宮城県栗原市)に関して発表した。掘削機械の燃料として「出光カーボンオフセットfuel B5軽油」(ICOF B5)を同年7月から供給する。B5軽油で削減しきれないCO2を補うICOF B5の供給は、全国初の試みだ。
出光興産は2023年7月に燃料油にカーボンクレジットを付与した「出光カーボンオフセットfuel」(ICOF)を、2024年6月にはB5軽油を発売した。これにより、多くの工場や建設現場でのカーボンニュートラルへの取り組みに寄与してきた。B5軽油の使用だけでは完全に削減できないCO2をオフセットする「ICOF B5」の供給は全国初の試みとなる。
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