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超臨界水熱分解技術を備えたケミカルリサイクル設備が完成:リサイクルニュース
ENEOSと三菱ケミカルは、三菱ケミカル茨城事業所(茨城県神栖市)で建設を進めていたケミカルリサイクル設備が完成したと発表した。
ENEOSと三菱ケミカルは2025年7月3日、プラスチック油化事業開始に向けて2011年7月から三菱ケミカル茨城事業所(茨城県神栖市)で建設を進めていたケミカルリサイクル設備が完成したと発表した。

2025年7月2日には竣工式を実施。左から、茨城県神栖市長の石田進氏、衆議院議長の額賀福志郎氏、三菱ケミカル 代表取締役社長の筑本学氏、ENEOS 代表取締役社長 社長執行役員の山口敦治氏、茨城県知事の大井川和彦氏、三菱ケミカルエンジニアリング 代表取締役社長の藤井宏記氏[クリックで拡大] 出所:三菱ケミカル
今回の設備では、英国に本社を構えるMura Technologyの超臨界水熱分解技術を用いて、外部から調達した使用済みプラスチックを油化処理する。
同設備で製造されたリサイクル生成油は、両社の既存設備である石油精製装置とナフサクラッカーの原料として使用され、石油製品や各種化学品などへ再製品化される。これにより、サーキュラーエコノミーを実現する。
また、新設備では持続可能な製品の認証制度である「ISCC PLUS認証」の取得も予定している。
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