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低速自動走行システムの遠隔支援に関する国際規格を日本発で発行:自動運転技術
「低速自動走行システムの遠隔支援」の国際規格が日本発で発行された。高齢化や過疎化が進む中でも、人々が自由に移動できる社会の実現に貢献する。
経済産業省(経産省)は2025年6月5日、「低速自動走行システムの遠隔支援」の国際規格が日本発で発行されたと発表した。低速自動走行システムの実装化促進により高齢化、過疎化が進むなか自由に人が移動できる社会の実現に貢献する。
「低速自動走行システムの遠隔支援」では、コントロールセンターからオペレーターが通信で車両を監視する。停留所での停止/発進時に周囲の人や車両に関する情報を提供する。
豪雨や霧などで安全な自動走行が困難な場合は、退避や停止などの遠隔操作を行う。これらを可能にするには、車両の周りの状況を的確に把握し、素早く情報提供や操作ができる高い機能が必要だ。
同規格では、安全な遠隔支援のために必要な車載カメラの検知範囲など車両側の要件、コントロールセンターと車両間の通信内容と通信品質に関する要件、これらの要求事項が満たされていることを確認するための試験方法などを主に規定する。
「低速自動走行システムの遠隔支援」は、安全性が高く省エネルギーな自動運転サービスに貢献するものであり、高齢化、過疎化が進む日本で、地域の移動手段の確保やドライバー不足の解消手段の1つになり得る。自動運転レベル4の車両による交通システムの早期の実装化を目指して、「低速自動走行システム」の実証が世界各地で進められている。
同規格により実証がさらに加速し、安全で省エネルギーな『低速自動走行システム』の実装が進むことで、持続可能な移動社会の実現が期待されるとしている。
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