ニュース
セルロースナノファイバー複合の不燃性耐熱無機シート 高い遮音性と強度を実現:材料技術
レンゴーは、セルロースナノファイバー「ファインナチュラ」を複合した不燃性耐熱無機シート「ファインナチュラ複合不燃性耐熱無機シート」を、グループ会社の丸三製紙とともに開発した。
レンゴーは2025年6月6日、セルロースナノファイバー「ファインナチュラ」(旧称、RCNF)を複合した不燃性耐熱無機シート「ファインナチュラ複合不燃性耐熱無機シート」を、グループ会社の丸三製紙とともに開発したと発表した。
ファインナチュラ複合不燃性耐熱無機シートは、建築材料などに用いられる従来のシートに比べ、強度や剛性が高い他、遮音性も向上することが確認された。
さらに、軽くて施工しやすく、不燃性かつ高強度であることに加えて防音効果にも優れることから、幅広い分野での活用が期待される。今後、レンゴーと丸三製紙は各分野の企業と連携を図り、実用化に向けて取り組んでいく。
ファインナチュラは、化学変性がない非常に細い繊維径を持つセルロースナノファイバーで、2021年にレンゴーのパイロットプラントで製造を開始している。丸三製紙が製造する耐熱無機シートは、鉱物由来の繊維であるロックウールを厚さ数mmのシート状に成型したもので、多孔質であるため軽量で吸音性や断熱性に優れる。さらに無機物を原料とするため燃えにくいという性質を持っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
住友林業とレンゴーがバイオエタノール生産で協業 建設現場の木くずを活用
住友林業とレンゴーは木質由来のバイオエタノールの生産に関して基本合意書を締結した。レンゴーがSAF製造技術を有すバイオベンチャーを子会社に
レンゴーはBiomaterial in Tokyo(bits)の発行済株式の60%を取得し子会社としたと発表した。高バイオマス生分解性パッケージシリーズにアルミ蒸着セロファンを追加
レンゴーは、高バイオマスの生分解性パッケージ「REBIOS」シリーズに「アルミ蒸着セロファン」を追加した。アルミ蒸着を施すことにより、見た目の美しさだけでなく、酸素や水蒸気に対するバリア性を高めた。大興製紙が第2世代バイオエタノールの生産実証事業をスタート、SAFで活用
大興製紙は、Biomaterial in Tokyoと提携し、持続可能な航空燃料(SAF)の原料となる第2世代バイオエタノールの生産実証事業を開始することを発表した。オリンパスの倉庫自動化プロジェクトが最終段階に、自動梱包で何を実現したのか
オリンパスの相模原物流センターにおける倉庫自動化プロジェクトが最終段階を迎えた。これまでに導入した3つの自動倉庫システムに加えて自動梱包ラインを構築したのだ。この自動梱包ラインは、コスト削減ではなく、貨物の絶対数と容積の圧縮を目標に掲げている。