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全電力を再生可能エネルギーに移行、医療廃棄物の中間焼却施設で:製造マネジメントニュース
古河産機システムズの関連会社となる群馬環境リサイクルセンターが、購入電力の全てを2025年4月から再生可能エネルギーに切り替えた。年間約1300トンのCO2削減効果が見込まれる。
古河機械金属は2025年5月20日、同社グループの古河産機システムズの関係会社となる群馬環境リサイクルセンターが、購入する電力の全てを同年4月から再生可能エネルギーに切り替えたことを発表した。
同施設は、医療廃棄物の中間焼却処理を担っている。今回、再生可能エネルギーへと移行したことで、購入電力に由来するCO2排出量(スコープ2)がゼロとなる見込みだ。同発表によると、年間約1300トン(t)のCO2削減効果が見込まれる。
古河機械金属グループは、2030年度までにスコープ1(燃料などの直接排出)およびスコープ2の合計を2023年度と比べて25%削減する計画だ。2050年度にはカーボンニュートラル化を目指す。
今後は、他拠点においても再生可能エネルギーに切り替える。また、太陽光発電設備の導入や省エネルギー型生産設備への更新などを順次進めていく。
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