紙からタブレットへ、ノート感覚で手書き入力できる現場デジタルノートアプリ導入:製造IT導入事例
MetaMoJiの現場専用デジタルノートアプリ「GEMBA Note」を、東亜非破壊検査が導入した。アプリの導入により、検査から報告書作成まで、紙で運用していた現場業務をタブレットに集約し、デジタル化した。
MetaMoJiは2025年5月22日、同社の現場専用デジタルノートアプリケーション「GEMBA Note」を、東亜非破壊検査が導入したと発表した。検査から報告書作成まで、紙で運用していた現場業務をタブレットに集約し、デジタル化した。
GEMBA Noteは、紙のノート感覚で手書き入力できる現場業務デジタル化アプリだ。現場での記録や報告、情報をスムーズに共有できるほか、リアルタイムでの書き込み共有、ビデオ通話にも対応している。
非破壊検査を手掛ける東亜非破壊検査では、現場で検査した結果を記録し、それを元に顧客に提供する報告書を作成している。これまではその過程で大量の紙を使用してきたが、設備の老朽化により検査件数が増加し、デジタル化による作業効率化が求められていた。
今回、GEMBA Noteを導入したことで、現場での書き込みや写真の取り込みが可能になった。デジタルカメラからの写真の取り込みやExcelへの転記など、事務所で報告書を作成する作業がなくなり、残業時間を大幅に削減できた。
複数人による同時書き込みや共有も可能で、部門を越えた大規模な検査での集計作業を効率化できる。また、高所作業や風雨下の過酷な状況で、書類が風で飛ばされる、汚れるといった紙特有の問題も解決できた。
東亜非破壊検査では、現場での検査に加え、壊れた金属を解析するために新設した金属分析センターでもGEMBA Noteを採用。検査の記録から分析、報告書作成まで、一連の業務をシステム化している。
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