2D図面表示に特化した製造業向けMRアプリケーション:VR/AR/MRニュース
プロノハーツは製造業向けMRアプリケーション「pronoDR+Draw」を発表した。2D図面を実寸でMR空間に表示し、設計と現場のスケール感の一致や図面活用の高度化を支援する。
プロノハーツは2025年5月9日、製造業向けMR(Mixed Reality:複合現実)図面ビュワー「pronoDR+Draw」の提供を同月14日から開始すると発表した。
pronoDR+Drawは、VR(仮想現実)による設計レビューに対応してきた「pronoDRシリーズ」の新ラインアップで、2D図面の活用に特化したMRアプリケーションである。2D図面を現実空間に“実寸大”で表示し、自由に配置できる点が特長だ。
現場スケールでの図面確認を可能に
DXF形式の2D図面をMR空間上に1:1スケールで展開することで、紙では出力が困難な大型製品の図面表示や、床面/壁面への配置が可能となる。これにより、従来のモニターや紙による表示では実現できなかった視点からの確認や検証が行え、設計と現場のスケール感の整合性を保ったレビューが可能となる。
図面の位置や角度は任意に設定/固定でき、複数図面の連続配置や再調整にも対応する。また、実寸表示に加え、A3サイズへの自動スケーリング機能も備えており、印刷を必要としない運用も可能である。
線の色や背景色のカスタマイズにも対応しており、2D CADで一般的な黒背景/白線といった配色への切り替えが行える。背景は表示/半透明/非表示の3モードを選択可能で、使用環境に応じた視認性の確保が可能だ。
同製品は、2D図面の現場活用に向けて新たなアプローチを提示するものであり、設計や製造現場における図面活用の高度化を通じて、より多くの工程や役割における業務効率化が期待される。
今後もプロノハーツは、3Dレビュー領域と2D図面活用の両面から、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援していく方針である。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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