ニュース
CO2循環可能なポリプロピレン製造を検討 2つのプロセスを融合:脱炭素
日本ポリプロは、日揮グローバルとともに、CO2循環スキームの確立が可能なポリプロピレン(PP)製造に向けた共同調査を開始した。
日本ポリプロは2025年4月14日、日揮グローバルとともに、CO2循環スキームの確立が可能なポリプロピレン(PP)製造に向けた共同調査を開始したと発表した。
今回の調査では、カーボンリサイクルによる資源循環が可能なポリプロピレンの製造技術構築に向けて、日揮グローバルと三菱ケミカルが共同で保有する「DTPプロセス」(メタノールからプロピレンを製造)と、日本ポリプロが有す「JPP Horizoneプロセス」(プロピレンからポリプロピレンを製造)を組み合わせる。
これにより、水素とCO2から製造される「カーボンリサイクル・メタノール」を出発原料にPPまでを製造するプロセス全体の効率化を図ることで、製品ライフサイクルにおけるカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現とプロセスの経済性向上を目指す。
両社は、遅くとも2025年中をめどに同プロセスの検討を進め、廃熱の再利用による省エネ化や設備の共通化などの技術面および経済面のシナジー有意性を確認する。今回の検討は、日本ポリケムグループの環境負荷低減活動全般のブランディングシンボルである「HOPE&LOOPP」の具体的施策の1つとなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
2023年の国内PP市場は前年比3.4%増の225万8500tへ
矢野経済研究所は、国内ポリプロピレン市場に関する調査の結果をまとめたレポート発表した。2023年のポリプロピレン出荷量は前年比3.4%増を見込む。大成化工がセグリゲーション方式のバイオマスPPを用いたシートを開発
大成化工は、バイオマスポリプロピレン(PP)を採用したシート(単層バイオマスPP)「TAS-BPP2525」の開発を進めている。世界初の超高剛性2軸延伸ポリプロピレンシートの開発に成功
エフピコは、世界初の技術となる賦形性に優れた150〜300μmの超高剛性2軸延伸ポリプロピレンシートとこのシートを熱融着した1〜3mmの厚さの積層OPPシートの開発に成功したと発表した。三菱ケミカルGが化粧品容器の資源循環型モデル構築に向け、アルビオンと協業
三菱ケミカルグループは、化粧品容器の資源循環型モデル構築を目指し、高級化粧品の製造/販売を行うアルビオンとの協業を開始する。国内ポリプロピレン市場、2021年は復調鮮明の自動車向け需要がけん引
矢野経済研究所は、日本国内におけるポリプロピレン(PP)市場に関する調査を実施し、樹脂別、需要分野別の動向や参入企業の動き、将来展望を明らかにした。2021年の国内PP市場規模は、復調鮮明の自動車向け需要がけん引役となり、2019年水準近くまで回復する見通しだという。