ロックウェルが工場シミュレーションの新ツール、仮想制御テストの可能性拡大:FAニュース
ロックウェル・オートメーションは、新たなシミュレーションツール「Emulate3D Factory Test」を発表した。忠実度の高いシミュレーションを促進し、工場スケールの仮想制御テストの可能性を拡大する。
ロックウェル・オートメーションは2025年3月19日、新たなシミュレーションツール「Emulate3D Factory Test」を発表した。
NVIDIA主催の年次イベント「NVIDIA GTC 2025」(2025年3月17〜21日、米国カルフォルニア州サンノゼ)で、新製品の機能を初公開した。新製品は、NVIDIA Omniverse APIとOpenUSDを統合した新たなシミュレーションツールだ。忠実度の高いシミュレーションとリアルタイムコラボレーションを促進することで、工場スケールの仮想制御テストの可能性を拡大する。
従来のシミュレーションツールでは、数千個もの可動部品があり、機械と複雑なシステム間での高速なやりとりが必要な工場の環境を、十分な忠実性と規模でモデル化するのは困難だった。新製品は、モジュール式モデリング手法でこれらの課題を克服しており、機械、電気、制御、プロセス、ロボット、デバイスの動作モデルをそれぞれ構築、検証し、これらを1つのデジタルツインに組み合わせられる。
新製品は発売時に、工場スケールのテストのために複数のシステムモデルを同期するマルチモデルオーケストレーション、バージョン管理とテスト、配備の合理化に加え、チーム間の連携を維持する最新のDevOpsワークフロー、大規模で反復可能な自動テストができるテストランナー、システム耐性を評価するフォルトフレームワーク、高度な工場全体の視覚化機能を搭載する予定だ。
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