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日本製鉄タイ子会社がブリキめっきラインを増強 容器用ブリキ鋼板需要に対応:工場ニュース
NS−SUSは、製缶メーカーを中心とした顧客からの容器用ブリキ鋼板供給ニーズに対応すべく、ブリキめっきライン「Electric Plating Line(EPL)」において約20億バーツ(約89億円)の能力拡張投資を決定した。
日本製鉄は2025年4月4日、タイの連結子会社であるNS−Siam United Steel(以下、NS−SUS)がブリキめっきライン「Electric Plating Line(EPL)」において約20億バーツ(約89億円)の能力拡張投資を決定したと発表した。、製缶メーカーなどからの容器用ブリキ鋼板供給ニーズに対応する。
タイは食缶の一大輸出拠点として産業が集積し、容器用ブリキ鋼板は引き続き堅調な成長と拡大が見込まれている。今回NS-SUSは、タイ国内でのさらなる自国産化の推進、サプライチェーンの強化/発展に資するべく、容器用ブリキ鋼板の供給能力を増強する設備投資を決定した。この結果、NS-SUSのブリキ鋼板製造能力は、現状の年間28万トン(t)から年間35万tへ拡大する。今回の能力増強は2027年3月に完成する予定だ。
日本製鉄は1963年からタイで製品加工拠点を展開している。同社にとってタイは海外事業戦略の中で最も重要な戦略市場の1つだ。日本製鉄グループとして、2022年に買収したタイの電炉/熱延メーカーであるG/GJ Steel(累計投資額約179億バーツ、約788億円)も含め、現在は、直接/間接合わせて30社の現地事業会社を運営し、合計約8000人を雇用している。
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