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産業用サーボモーターのアップデート、データ伝送効率と制御機能が向上:FAニュース
双葉電子工業は、産業用サーボモーター「BLA21-12R3-C01」向けの制御ソフトウェアをアップデートする。データ伝送効率を最大60%向上するプロトコル「CM.BUS」などの新機能が追加される。
双葉電子工業は2025年3月18日、産業用サーボモーター「BLA21-12R3-C01」向け制御ソフトウェアのアップデートを同年4月1日に実施すると発表した。アップデートにより、複数の新機能を追加する。
BLA21-12R3-C01は、2024年11月1日に発売した、小型かつ高トルクの産業用サーボモーターだ。今回のアップデートでは、新開発したプロトコル「CM.BUS」を追加し、サーボ制御の高速化を可能にする。サーボ内部で書き込み用と読み取り用のデータを事前に記録、指定し、送信時のヘッダデータと関連付けて必要なデータ量を最小化することで、データ伝送効率が最大60%向上する。
また、新たに「ベクトル制御」を実装する。モーター電流が正弦波になるよう制御することで、モーターがより効率的に回転できるようになる。従来の制御方式と比較して発熱が低減するため、寿命が約20%向上する。
制御機能も強化した。原点から指令角度を算出する従来制御だけでなく、現在角度から算出する「相対角度制御」を実装。動かしたい角度を直接指定すると、直感的な動作が可能になる。
最新のソフトウェアは、同社Webサイトから無償でダウンロードできる。アップデートは、ユーザー自身がRS485経由で実施する。
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