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開発期間を短縮する汎用組み込み向けプラットフォームを発表:組み込み開発ニュース
BlackBerryの事業部門のQNXは、「QNX General Embedded Development Platform」を提供する。QNXのリアルタイムOSと主要ミドルウェア、開発ツールを統合したモジュール型の基盤ソフトウェアスタックとなる。
BlackBerryは2025年3月21日、同社事業部門のQNXが、「QNX General Embedded Development Platform(QNX GEDP)」の提供を開始すると発表した。ロボティクスや医療、産業オートメーションなど、幅広い業界を対象とした汎用組み込み開発プラットフォームとなる。
QNX GEDPは、QNXのリアルタイムOSと主要ミドルウェア、開発ツールを統合したモジュール型の基盤ソフトウェアスタックとして提供する。柔軟なライセンスモデルを採用し、組み込みシステム開発者による市場投入期間の短縮を支援し、機能安全やセキュリティへの対応も強化している。
近年、エッジコンピューティングやIoT(モノのインターネット)の普及により、組み込みデバイスへの高い演算能力やリアルタイム性能、サイバーセキュリティ対応への需要が急増している。開発者は、品質を維持しつつ、納期やコンプライアンス要件を満たすことが求められている。
モジュール型スタックにQNX製品を統合したQNX GEDPは、さまざまなユースケースや特定のニーズに合わせたカスタマイズに対応。安全認証の取得作業を迅速化し、市場投入期間を短縮できる。
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