AGCが生成AI活用環境で11万以上の業務時間創出:製造現場向けAI技術
AGCは、自社向け生成AI(人工知能)活用環境「ChatAGC」の導入により、2024年1〜12月の期間で、業務時間11万時間以上の創出に相当する効果があったことを、自社の調査で確認した。
AGCは2025年3月12日、自社向け生成AI(人工知能)活用環境「ChatAGC」の導入により、2024年1〜12月の期間で、業務時間11万時間以上の創出に相当する効果があったことを、自社の調査で確認したと発表した。
同調査では、従業員へのアンケートに基づき、利用した業務ごとに、想定される業務削減時間を算出し、ChatAGCの定量的な効果測定を行った。2024年1〜12月の期間中に、従業員にChatAGCが利用された主な業務は、「アイデア創出」「文書要約」「インサイト抽出」「文章チェック」「文書分類」「文章生成」「機械翻訳」「コード生成」「情報検索」「その他」となる。
併せて、ChatAGCの社内データ連携機能の利用も進んでいる。例えば、社内で蓄積された営業情報や顧客ニーズなどの情報を連携する使い方が広がっており、複数の部門/事業の間でさらなる活用に向けた情報交換も活発化している。
ChatAGC導入の経緯
AGCグループは、2023年6月にChatAGCを導入し、業務の効率化と新たな価値創出を推進してきた。2024年8月には、ChatAGCに社内データ連携機能を付与し、従業員がより便利に活用できる環境を整備した。
加えて、社内向けメールマガジンでの情報発信、ユニークな活用例を競うイベントの開催、チャットツール上でのコミュニティー設置、社内ポータルサイトへの情報掲載など、さまざまな施策を実施している。これらの取り組みが、従業員によるChatAGC利用の進展につながった。
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