クラウドへのセキュアなIoT接続を可能にするソフトウェアを発表:組み込み開発ニュース
congatec(コンガテック)は、コンピュータオンモジュールからクラウドへのセキュアなIoT接続を可能にする、ソフトウェアビルディングブロック「aReady.IOT」をリリースした。
congatec(コンガテック)は2025年2月5日、コンピュータオンモジュール(COM)からクラウドへのセキュアなIoT(モノのインターネット)接続を可能にする、ソフトウェアビルディングブロック「aReady.IOT」を発表した。
aReady.IOTは、同社の「aReady.COM」のアプリケーションレディ機能を拡張し、複数のシステムやデバイス間でのシームレスな通信とデータ転送を可能にする。OPC UA、MQTT、RESTなどの通信プロトコルに対応するため、ユーザーはデータの収集や遠隔監視、保守管理、予知保全などに活用できる。エッジ側でのデータ処理にも対応し、データ分析やソフトウェアのアップデートなどの自動化プロセスを迅速かつ容易に実装できる。
同製品は、複数のパッケージで構成されている。「COM Manager」は、リモートマネジメントやソフトウェアのメンテナンス、システムの可視化などの機能を持つ。「Application Manager」は、COM管理を周辺機器にまで拡張し、ルールの設定やプッシュ通知といった機能をアプリケーションに提供する。「Fleet Manager」はOTA(Over The Air)アップデートが可能で、既存設備に関して効果的に設定情報を適用できる。
同社は、ユーザーの要望に応じて、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Telekom Cloudなどのサービスに「Cloud Connector」を介したクラウド接続を提供する。また、コード無しのプログラミングに対応したインタフェースを提供するため、ユーザーは専門知識がなくてもIoTデータフローを容易に実装できる。
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