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故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載した産業用向けバッテリー監視IC:組み込み開発ニュース
ヌヴォトン テクノロジージャパンは、産業用48V向け17セル対応のバッテリー監視IC「KA49701A」「KA49702A」の量産を開始する。故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載している。
ヌヴォトン テクノロジージャパンは2025年2月12日、産業用48V向け17セル対応のバッテリー監視IC「KA49701A」「KA49702A」を発表した。量産は、同年4月より順次開始する。
同製品は、IC内部に故障診断機能とフェイルセーフ機能を搭載。外部保護回路なしで安全なシステムを構築できるため、バッテリーマネジメントシステム(BMS)の安全性向上とシステムコスト削減に寄与する。
電圧測定精度は±2.9mV。16ビットA-Dコンバーターの低ノイズ化とデジタルフィルターの搭載により電圧測定精度を向上させたことで、バッテリー容量を効率的に活用できる。低温および高温環境でも高精度な電圧測定が可能なため、中国国家標準規格に準拠した定置用蓄電システムなどのアプリケーションにも適する。
動作時の消費電流は、同社従来比10分の1以下となる260μA。電力消費が大きいセル電圧測定時間を短縮し、バッテリーの長時間駆動を可能にした。シャットダウン時の消費電流は0.1μA以下で、リチウムイオン電池の自己放電を最小限に抑えることにより、長距離輸送および長期保管時の過放電による劣化を防ぐ。
蓄電システムやデータセンターのバックアップ電源、自動搬送ロボット、電動自転車、ドローンなどへの用途を見込んでいる。
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