島津製作所がインドに新工場、計測機器のサプライチェーン強化などに対応:工場ニュース
島津製作所は、インドのカルナタカ州に製造子会社「Shimadzu Manufacturing India Private Limited」を設立する。新工場は2027年に完成予定。2025年夏には、計測機器と医用機器の販売会社を統合して新会社も設立する。
島津製作所は2025年1月20日、インドのカルナタカ州に製造子会社「Shimadzu Manufacturing India Private Limited」(略称SMI)を設立すると発表した。設立は同年3月末、新工場の完成は2027年春を予定している。
新工場の敷地面積は4万m2で、建屋面積は5500m2。液体クロマトグラフ(LC)、ガスクロマトグラフ(GC)、紫外可視分光光度計(UV)、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)などの計測機器を製造する。将来は医用機器や産業機器の製造も検討している。
これまで島津製作所は、日本およびマレーシアから製品をインドに供給していた。今回の新工場建設により、サプライチェーン強化および国産品優遇策に対応する。
また、インドでは2025年夏に計測機器と医用機器の販売会社を統合して「Shimadzu India Private Limited」(略称SIP)も設立する予定だ。「臨床領域での事業展開力向上」や「ソリューション提供による顧客満足度の向上」を目指し、両機器を使用する病院などの顧客との協力関係を強める。
島津製作所は、新製造会社SMIおよび新販売会社SIPの設立により、2035年にはインドにおける売上高を約470億円(2023年比約2.6倍)と計画している。
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