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サトーがラベル剥離紙リサイクルスキームの本格運用を開始 19トンを資源化:リサイクルニュース
サトーは、シール/ラベルの製造時に排出される剥離紙を再資源として利活用するリサイクルスキームの本格運用を2025年1月に開始した。
サトーは2025年1月24日、シール/ラベルの製造時に排出される剥離紙を再資源として利活用するリサイクルスキームの本格運用を同月に開始したと発表した。
今回の取り組みは、北上事業所(岩手県北上市)から排出される年間約19トンの剥離紙を、廃棄物ではなく資源として有効活用する。
ダンボール原紙としてリサイクル
サトーの北上事業所では、ラベルの製造工程において月間約1.56トン、年間換算で約19トンの剥離紙が排出されている。剥離紙とは、ラベルの粘着面を保護する台紙のことで、紙の表面に剥離性を高めるための樹脂(シリコンなど)がコーティングされているため、従来は製紙原料としてのリサイクルが難しく、廃棄物として処分されていた。
そこで、サトーは複数の企業と協力し剥離紙のリサイクルスキームを確立した。具体的には、サトーが排出した剥離紙は、古紙回収を行うリサイクル事業者によって破砕処理された後、製紙業者で溶解処理が行われ、ダンボール原紙としてリサイクル。その後、製紙加工企業でダンボール製品に加工される。この一連のリサイクルプロセスは、2024年に試験運用を開始し、効率的な運用体制が確立できたため、2025年1月に本格運用を開始した。
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