2024年度の国内CAD/EDA市場は3388億円の市場規模と予測:CADニュース
矢野経済研究所は、国内のCAD/EDA市場を調査し、売上高推移、売上高シェア、今後の展望を発表した。2023年度の市場規模は前年度比3.5%増の3211億円、2024年度は3388億円と予測する。
矢野経済研究所は2024年11月22日、国内のCAD/EDA市場を調査し、アプリケーション別の売上高推移、売上高シェア、今後の展望を発表した。2024年度は前年度比5.5%増の3388億1100万円と予測している。
調査対象は、CAD/EDAのベンダーだ。2023年度のCAD/EDA市場規模は、メーカー出荷金額ベースで前年度比103.5%となる3211億5300万円だった。2023年度も2022年度の為替の円安傾向が継続し、日本製造業の業績はその影響を受けて好調となり、設備投資も実施され、CAD市場も堅調に推移した。
EDA市場は、半導体産業再興に向け、国を含めた取り組みが本格化。半導体の国内製造、開発拠点開設の動きもみられ上向き基調だった。土木/建設業界では、業務効率化に取り組む企業を中心にCADソリューションへの投資が堅調に推移した。
CADソリューションにおいて、検証や解析はAI(人工知能)との親和性が高い領域の1つで、EDA領域はその一例として挙げられる。半導体設計は周波数や熱、大きさなどのバランスを検討して設計することに多大な労力が必要だったが、既にこの検証および設計でAIの実装が進んでおり、ユーザーからも高評価を得ている。
2024年度のCAD/EDA市場規模は、前年度比105.5%となる3388億1100万円と予測。2023年度までの市場概況が継続するとともに、高度なCADソリューションの導入実績の積み上げが進むことが見込まれ、市場は成長を続けると予測している。
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