AI活用機能を強化した「AutoCAD 2025」「AutoCAD Plus 2025」をリリース:CADニュース
Autodeskは、CADソフトウェア「AutoCAD 2025」「AutoCAD Plus 2025」の販売を開始した。Autodesk AIを活用した機能や、Autodeskおよびサードパーティー製品との連携機能などを強化している。
Autodesk(オートデスク)は2024年3月27日、CADソフトウェアの新バージョン「Autodesk AutoCAD 2025」「Autodesk AutoCAD Plus 2025」の販売を開始した。AI(人工知能)を活用した支援機能や、Autodeskおよびサードパーティー製品との連携機能などを強化している。
AutoCAD 2025は、建築や建設、エンジニアリング分野向けで、Autodesk製品との連携機能をより強化している。その他、2Dや3Dの設計効率を向上する「Autodesk AI」によるデータ分析や、自動化機能などを搭載する。クラウドベースの共通データ環境プラットフォーム「Autodesk Docs」を使用して設計プロジェクトを管理する、ユーザー向けの機能を強化した。
AutoCAD業種別ツールセットにも、Autodesk Docsの機能を追加している。「AutoCAD Plant 3D 2025」では、サブフォルダ内のプロジェクトでのコラボレーションができる他、Autodesk Docsビュワーと「Navisworks」の両方で溶接記号の表示が可能になった。
また、「AutoCAD Architecture 2025」「AutoCAD MEP 2025」ツールセットに、Autodesk Docsでホストされているプロジェクトの作業をする際、複数のユーザーやマシンの間でDWGファイルを自動同期できる機能を追加している。
AutoCAD Plus 2025では、スマートブロックにコンテンツの再利用と図面間の標準化の2つの新機能を追加した。「AutoCAD Plus 2024」で初めて導入されたスマートブロックは、配置、置換機能を備えており、Autodesk AIを用いて2D作図の主要機能を改善する。例えば、選択したジオメトリを検索し、一致したオブジェクトをブロックのインスタンスに素早く変換できる。
スマートブロックの新機能「オブジェクト検出(テクニカルプレビュー)」ツールは、図面をスキャンし、検出したオブジェクトをブロックに変換できる。ブロックを使用せずに作図した図面や、AutoCAD以外のアプリケーションで作成した図面、他のファイル形式から読み込まれた図面をクリーンアップする時間を削減する。なお同ツールは開発中で、試験的に搭載された機能となる。
AutoCAD Plus 2025とAutoCAD 2025の新機能としては、双方のオートデスクアシスタントに、ジェネレーティブな応答が可能なAutodesk AI搭載の対話型インタフェースが新たに導入された(英語版のみに搭載)。
その他に、アクティビティーインサイトに詳細なイベントプロパティを追加した。従来のDWG履歴ツールの機能を統合したことで、設計中の図面変更を全て追跡する単一ソースを作成可能なフィルタリング機能と、堅牢(けんろう)なファイル比較機能が加わった。アクティビティーインサイトの表示を容易にする、図面のバージョン管理機能も追加している。
オプションとして、コマンドの開始後にハッチングの境界を描画する機能を提供。描画キャンバス内の既存の境界に依存することなく、必要な空間だけをハッチングで塗りつぶせる。ハッチング領域の描画では、幅を指定したパスに沿ってハッチングテクスチャーを作成可能になった。
Esriの「ArcGIS」ベースマップも、AutoCAD Plus 2025とAutoCAD 2025で直接利用できるようになった。プロジェクトの基盤に実際の地理情報を組み込める。
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