歯車加工を集約するソリューション第1弾、DMG森精機が歯車研削ユニット開発:工作機械
DMG森精機は、5軸加工機や複合加工機を歯車加工機にするソリューションの第1弾として、歯車研削ユニットを開発した。旋削やミーリング、歯車の荒加工から仕上げ加工まで、1台の機械に集約できる。
DMG森精機は2024年11月5日、5軸加工機や複合加工機を歯車加工機に集約するソリューション「Gear Production+(ギヤプロダクションプラス)」の第1弾として、歯車研削ユニットを発表した。
Gear Production+は、高精度かつ高効率な歯車加工に対応するソリューションだ。第1弾となる歯車研削ユニットは、5軸制御高精度立形マシニングセンタ「NMV 5000 DCG」に搭載。ギヤスカイビングなどのテクノロジーサイクルと組み合わせ、「Gear Production+ by NMV 5000 DCG」として提供する。旋削やミーリング、歯車の荒加工から仕上げ加工まで、1台の機械に集約できる。
従来のターニングセンタ、マシニングセンタ、歯車専用機を使用した場合、内歯車スパーギヤ加工のサイクルタイムは32分だったが、約47%短縮して17分とした。外歯車φ400mm以下、内歯車φ120〜430mm、モジュール2〜6の歯車をはじめ、スプライン、キー溝など、各種溝形状を加工できる。
専用のクランプ機構で高剛性に把持され、優れた動特性により安定した研削が可能。加工時は主軸へ自動装着し、研削加工時以外は専用の機内ストッカーへ格納する。段取替えが不要で、取り付け誤差もない。
また、荒加工の歯車位相を自動検知する、歯合わせ機能を搭載する。モジュール2.5mmの内歯平歯車の加工で、歯形、歯すじ、ピッチ誤差、歯溝の振れにおいてISO 4級の精度を達成した。
同社の「MATRIS」「MATRIS Light」などのワークハンドリングシステムを併用することにより、歯車加工の自動化にも対応する。
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