連載
連載「AMの品質保証とISO/ASTM 52920」まとめ:AMの品質保証とISO/ASTM 52920(最終回)(4/4 ページ)
本連載では、AM(Additive Manufacturing)における品質保証と、その方法を標準化した国際規格ISO/ASTM 52920について解説する。今回は、最終回としてこれまでの内容を要点とともに振り返る。
AMでの量産品質保証システムと規格(連載第5回より)
上記のようなAMの量産品質保証システムについて、どのように不良の発生と流出を防止し、仕組み自体のPDCAを回せばいいかについて、AM技術の普及のため、国際規格「ISO/ASTM 52920」が要求事項を定めています。
ISO/ASTM 52920という規格を使うメリット
- 規格を活用して、AM量産の品質保証システムの構築を効率化できる
- この規格はAM製造業が複数の顧客の品質対応を標準化することにも使える
反対に、AM部品の発注者が、複数のAM製造業への品質要求を標準化するのにも便利。
詳しくは連載第5回「AM製品の品質をいかに保証するか、国際規格の使い方とメリット」をご覧ください。
ISO/ASTM 52920の概要と監査(連載第6、7回より)
適用範囲
- AM技術を使用する部品製造業者向けの品質保証に関する要求事項を規定している
- 使用される材料やAM技術には依存しない
- ISO/ASTM 52900で定義されたAM技術に適用される
- AMプロセスや品質関連の特性、活動、手順を定義している
- 環境、健康、安全に関する内容は装置メーカーのガイドラインおよび他の規格でカバーされている
- ISO 9001などの品質マネジメントシステムに追加される要求事項を提供している
詳しくは連載第6回「ISO/ASTM 52920の適用範囲〜どんなAMの、何について、規定しているか〜」および連載第7回「ISO/ASTM 52920の要求事項と準拠のチェック〜何が書かれていて、どう監査するのか」をご覧ください。
そして、最後にPRとなって恐縮ですが、ISO/ASTM 52920への準拠を証明したい、というようなニーズがあれば、当社は第三者認証機関として、監査・認証サービスを提供していますのでぜひお問い合わせください!!
本連載をご覧いただき、AM品質保証にご関心をお寄せいただきまして、誠にありがとうございます。ISO/ASTM 52920をはじめとするAM関連規格への準拠や監査・認証等をご検討の際は、当社の関連サービスもぜひご活用ください。みなさまのAM事業の成功をお祈り申し上げます。
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