最高毎分800回転の旋削主軸を付加、松浦機械が新たな5軸複合マシニングセンタ:工作機械
松浦機械製作所は、5軸複合マシニングセンタ「MX-520T」の販売を開始する。旋削主軸に、最高回転数毎分800回転、最大トルク500Nmのダイレクトドライブモーターを搭載している。
松浦機械製作所は2024年10月15日、マシニングおよび旋削の機能を一台に集約した5軸複合マシニングセンタ「MX-520T」の販売を開始すると発表した。11月に行われる「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)」(2024年11月5〜10日、東京ビッグサイト)で世界初披露する。
同製品は、5軸加工機のエントリーモデル「MX-520」に旋削機能を付加したモデルだ。旋削主軸(C軸)は最高回転数毎分800回転、最大トルク500Nmのダイレクトドライブモーターを搭載した。A軸(傾斜軸)を回転させることで、立旋盤としても横旋盤としても使用できる。
主軸端はマシニング用工具と旋削用工具を同時に使える複合加工機用「HSK-T63」を採用。主軸は高剛性なブレーキ機構を標準装備し、高精度な旋削加工に対応する。マシニング加工時のワークへの接近性を確保するため、ブレーキ機構を組み込みながら主軸ノーズ径は従来サイズに抑えている。
切くず処理構造は、4/5軸直下にヒンジタイプのリフトアップコンベヤーを配置。長時間の無人運転を可能にした。クーラントの吐出方法を最適化した切くず除去ノズルも標準搭載している。
安心、確実な無人運転を可能にする新オペレーティングシステム「Matsuura integrated Operating System:MiOS 4(マイオス・フォー)」には、旋削時の作業支援および安全性を確保するため、飛散防止機能とアンバランスチェック機能を搭載した。
フロアパレットシステム(PC4)と最大120本の工具マガジンを組み合わせた省スペースな自動化システムは引き継がれており、マシニングと旋削の工程集約および無人運転で、さらなる生産性の向上に寄与する。
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