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長時間の無人運転で稼働率向上、松浦機械が金属3Dプリンタの従来機をアップグレードJIMTOF2022

松浦機械製作所は「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8〜13日、東京ビッグサイト)のAM(Additive Manufacturing、積層造形)エリアで、従来機に改良を加えたハイブリッド金属3Dプリンタ「LUMEX Avance-25」を展示した。

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 松浦機械製作所は「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8〜13日、東京ビッグサイト)のAM(Additive Manufacturing、積層造形)エリアで、従来機に改良を加えたハイブリッド金属3Dプリンタ「LUMEX Avance-25」を展示した。

20年にわたる開発ノウハウ

ハイブリッド金属3Dプリンタ「LUMEX Avance-25」
ハイブリッド金属3Dプリンタ「LUMEX Avance-25」[クリックして拡大]

 松浦機械製作所は造形と切削を1台で行う世界初のハイブリッド金属3Dプリンタとして2002年に「M-PHOTON 25Y」を開発して以来、2004年に「LUMEX 25C」、2006年に「LUMEX Avance-25」、2016年に最大工作物寸法600×600×500mmの「LUMEX Avance-60」などを相次いでリリースしてきた。LUMEXシリーズとしては100台以上の納入実績がある。

 2022年10月25日に発表したLUMEX Avance-25の改良モデルでは、ソフトウェアのデータ処理方法を全面的に見直し、各動作間の待ち時間を削減、造形や切削に掛かる時間を削減した。特に造形時間に関しては従来機比で17.3%短縮した。

 粉末材料を入れるホッパー容量を12l(リットル)から29lへ増量した他、投入しても造形されなかった余剰粉末を60%削減した。これにより段取り時に粉末を最大限セットすることで、造形可能な最大高さ300mmの造形途中に粉末の投入や余剰粉末回収が不要になり、夜間や週末の無人運転にさらに近づいた。

 機械の稼働状況をNC画面で見える化した「稼働状況監視機能」、機械から離れた場所でも稼働状況が確認できる「Matsuura Remote Monitoring System」が新たにオプションとして選択可能になった。

 パウダーベッド方式を採用し、最大工作物寸法は標準で256×256×185mm、オプションで256×256×300mm、主軸の回転速度は毎分4万5000回転となっている。レーザーはファイバーレーザーを用いている。

 切削前に造形物周辺の粉末を吸引、除去することで、切削送り速度を上げ、切削時間を短縮する切削加工前粉末吸引機能も搭載している。粉末がある中で切削を行うため、「工具の摩耗が早いという声を聞き、何かできないかとこの20年間ずっとやってきた。少しずつユーザーと一緒に作ってきた」(担当者)。

造形中の機内(左)とサンプル(右)[クリックして拡大]

試験片も同時造形で品質検査

 20年近く金属3Dプリンタを手掛けてきた同社だが、「金型に関しては造形、切削が1台できるという特長を生かしたものを作ることができる。ただ、部品はまだまだこれから」(担当者)という。理由の1つが金属3Dプリンタで出来上がった部品の品質だ。切削などの除去加工で作られた部品なら、大本の材料の品質によってその部品を保証することも可能だが、粉末から成形する積層造形となると「条件によって密度などが大幅に変わってくる。そういう部品に対して、メーカーも簡単には自動車に載せられない」(担当者)。

 そこで今回のブースでは、部品と同時に試験片を造形し、部品本体ではなく試験片を用いて品質検査をする展示を行った。「一緒に作ったものを試験片として使うことで品質チェックになるという提案をしている」(担当者)。

 その他、積層造形で試作した工作機械のマニホールドを展示した。従来より大幅に軽量化できたという。


金属3Dプリンタで製作したマニホールド[クリックして拡大]

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