AI処理も可能な手のひらサイズの小型産業用PCを発表:エッジコンピューティング
ハギワラソリューションズは、手のひらサイズの小型産業用PC「Tiny Edge PC3」シリーズを2024年11月より順次販売する。耐熱設計の専用筐体で、過酷な環境下でも5年以上の24時間連続稼働が可能な堅牢性を備える。
ハギワラソリューションズは2024年10月17日、手のひらサイズの小型産業用PC「Tiny Edge PC3」シリーズ4種を発表した。同年11月から順次販売する。
Tiny Edge PC3シリーズはエントリーモデル(Vモデル)、無線LANモデル(Wモデル)、エンベデッドモデル(Eモデル)、LTEモデル(Cモデル)の4種があり、さまざまな利用シーンに対応できる。
いずれも筐体サイズは103×83×36mmと小型で、限られたスペースでも設置できる。耐熱設計の専用筐体を採用し、過酷な環境下でも5年以上の24時間連続稼働が可能な堅牢性を備える。
同シリーズは、旧モデルが搭載していた「インテル Celeron N3350」プロセッサから性能が向上した「インテル プロセッサ N97(Alder Lake-N)」(VおよびWモデル)と「Intel Atom x7433RE(Amston Lake)」(EおよびCモデル)を搭載している。第11世代のインテル「Core i3-1115G4E」プロセッサに匹敵する処理能力を持ち、AI(人工知能)処理や高度な演算にも対応できる。
容量8GBのDDR5メモリに、1GbE LAN、2.5GbE LAN、USB 10Gbpsを備えており、効率的なデータ伝送が可能なため、エッジコンピューティング端末として利用できる。
OSは、組み込み用途に適した「Windows 11 IoT Enterprise 2024 LTSC」または「Windows 10 IoT Enterprise 2021 LTSC」をプリインストールできる。さらに長期供給が可能な部品を選定しているため、長期間の運用に対応できる。耐環境性能も優れており、エンベデッドモデルでは−20〜+50℃、その他のモデルでも−10〜+50℃での動作を保証している。
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