OKIの航空機用計器事業が展示会デビュー、将来コックピットディスプレイを披露:2024国際航空宇宙展
OKIは、「2024国際航空宇宙展」において、将来コックピットディスプレイをはじめ、航空機用計器事業に関する展示を行った。
OKIは、「2024国際航空宇宙展」(同年10月16〜19日)において、将来コックピットディスプレイをはじめ、航空機用計器事業に関する展示を行った。
OKIは2022年4月、横河電機グループから航空機用計器事業を取得している。この航空機用計器事業がOKIの特機システム事業の傘下に加わってから、来場者が広く参加する展示会に出展するのは初めてのことになる。
この航空機用計器事業の強みになっているのが、航空機コックピット用のフラットパネルティスプレイ(多機能液晶表示装置)である。今回展示した将来コックピットディスプレイは3つのディスプレイパネルから構成されている。さまざまな産業で人手不足が叫ばれているが航空機のパイロットも同様であり、今後は現在2人のパイロットが必要な機体でも1人のパイロットに操縦を任せられるように法規が変わっていく可能性がある。
将来コックピットディスプレイは、中央のディスプレイで外界を視認できるとともに、高度や速度、ナビゲーションなどのさまざまな情報が重ねて表示されており、最小限の視線移動で操縦を行えるようになっている。
こういった将来的なニーズだけでなく、現行の航空機のコックピットに搭載されているアナログ方式の丸型計器を、コックピットを改造することなくレトロフィットで置き換えられる小型液晶ディスプレイ方式の丸型計器も提案していた。自動車以上に長期間利用される航空機を近代化する上で、より視認性の高い小型液晶ディスプレイ方式の丸型計器に置き換えることは有力な選択肢になってくるからだ。
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