京都市で手ぶら観光プラットフォームの実証実験、オーバーツーリズム対策に貢献:モビリティサービス
アイシンは、タクシー事業者のキャビックと共同で京都市を訪れる観光客向けに貨客混載マッチングプラットフォーム「Lug THRU(ラグスルー)」の実証実験を開始する。オーバーツーリズム対策に貢献する。
アイシンは2024年10月1日、タクシー事業者のキャビックと共同で京都市を訪れる観光客向けに貨客混載マッチングプラットフォーム「Lug THRU」の実証実験を開始すると発表した。
Lug THRUは、アイシンが開発したマルチピック/デリバリーの技術を応用したデジタルプラットフォームで、最適ルートをタイムリーかつフレキシブルに組み直しができる。これにより、人とモノを効率的に運ぶことが可能となり、タクシー事業者の利用率増加や観光地の付加価値向上に寄与するとしている。
同実証実験では、Lug THRUを利用したことによるユーザーやタクシー事業者の満足度や利便性、新しい手ぶら観光方法が受け入れられるかどうかを確認する。実証期間は2024年10月1日〜2025年3月31日で、キャビックが配車や送迎、荷物の配送を担い、アイシンはLug THRUのシステム構築、運用を担当する。今後は今回の結果を踏まえ、複数のタクシー事業者との提携や京都市以外の観光地への拡大なども視野に入れ、サービスの拡充、事業化を進めていく考えだ。
京都市では、インバウンド観光客の増加により、コインロッカー不足やバスの混雑などのオーバーツーリズムへの対応が急務となっている。これまでもキャビックは、目的地までタクシーの乗客を送迎した後、そのまま宿泊先のホテルまで手荷物を配送するサービスを行ってきたが、予約管理のシステム構築や多言語対応など、タクシー事業者単体では十分な対応が難しいという課題があった。
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