この記事は、2024年10月7日発行の「製造マネジメント メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
数年前の話になりますが、あるITベンダーとの取材の場で、興味深いアイデアを耳にしました。「製造業向けSaaSベンダー同士どうしが密に連携すれば、大規模な基幹システムを代替するような、低コストかつ迅速なシステム構築が可能になるのではないか」というものです。
レガシーシステムが企業の競争力低下を招くとする「2025年の崖問題」やSAPのERP製品リプレースに関する「2027年問題」が注目を集める中で、筆者個人としては検討の俎上(そじょう)に載せてよいアイデアではないかと感じました。そして実は最近、こうしたアイデアをベースに、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を目指すSaaSベンダーらの取り組みがちらほらと目につくようになっているのです。
日本の“現場力”を生かすシステムの在り方とは
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