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関数電卓の開発に見た「便りの無いのは良い便り」の境地メカ設計メルマガ 編集後記

製品の悪い評判はすぐに届きますが……。

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この記事は、2024年10月1日発行の「メカ設計 メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。

⇒ 「メルマガ編集後記」のバックナンバーはこちら

 先日、カシオ計算機(以下、カシオ)が関数電卓の開発に新たに取り入れた「製品文字の視認性数値化」に関する取り組みについて取材してきました。

 説明するまでもありませんが、関数電卓とは四則演算だけでなく、複雑な関数の計算などが行える電卓のことで、普通の電卓よりもたくさんのボタン(ここでは「キー」で統一)が搭載されています。そして、それぞれのキーには多くの機能が割り当てられており、その機能を示す表記がキートップやキー上部の筐体面に所狭しと印字されています。

画像はイメージです
画像はイメージです

 限られた筐体サイズに、豊富な機能を割り当てる必要があるため、カシオの関数電卓の開発では、ハードウェア/ソフトウェアの両面で工夫を凝らし、可能な限りシンプル化する方向で製品開発を進めているそうです。例えば、最近の機種では、どの方向からでも押しやすい丸型キーを採用したり、筐体に印字されている文字が指で隠れないように表記位置を工夫したりなど、細かな改善に取り組んでいます。

 今回の「製品文字の視認性数値化」は、ある意味で完成し尽くしている関数電卓の使いやすさを、さらに突き詰める地道なチャレンジだといえます。

関数電卓の開発に見た「便りの無いのは良い便り」の境地

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