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大企業は「エンジニア採用」に苦戦、施策は「給与水準の引き上げ」キャリアニュース

パーソルホールディングスが「大企業の採用動向に関する調査」の結果を発表した。前年と比較した採用見込み数は増加傾向にあるものの、「キャリア採用」「エンジニア採用」に苦戦していることが分かった。

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 パーソルホールディングスは2024年8月30日、「大企業の採用動向に関する調査」の結果を発表した。

 同調査は従業員500人以上の規模の企業を経営する、あるいは同規模の企業に勤務する25〜69歳の男女で、1年以内に人事関連業務に携わっている人を対象とし、600のサンプルが得られた。

 初めに、前年度と比べた採用見込み数の増減を尋ねたところ、「大幅に増やす」「やや増やす」の合計が、新卒採用(エンジニア採用を除く)は53.4%、キャリア採用(同)は55.8%、エンジニア採用は55.8%、障害者採用は42.2%となった。

 「変わらない」の割合は新卒採用が44.6%、キャリア採用が40.7%、エンジニア採用は39.9%、障害者採用は53.5%だった。障害者採用の「減らす(やや減らす、大幅に減らすの合計)」は、全体の2.0〜4.3%にとどまった。

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採用見込み数の増減(前年度対比)[クリックで拡大] 出所:パーソルホールディングス

キャリア採用とエンジニア採用は「人材が充足できていない」が50%以上

 続いて、採用目標に対する充足状況を尋ねると、新卒採用は「充足できている(十分に充足できている、やや充足できている)」が55.8%となり、「充足できていない(あまり充足できていない、全く充足できていない)」の44.2%を上回った。障害者採用でも新卒採用と同じ傾向が見られた。一方、キャリア採用とエンジニア採用は「充足できている」が「充足できていない」を下回るという、逆の結果になっている。

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採用目標に対する充足状況[クリックで拡大] 出所:パーソルホールディングス

 「採用における課題」は、全体として多かったのが「応募数が集まらない」で、新卒採用が19.9%、キャリア採用が22.5%、エンジニア採用は21.9%、障害者採用が15.8%となった。特にキャリア採用とエンジニア採用で顕著な傾向が見られる。この他、回答割合が多かったのは、新卒採用の「入社後の早期離職者が多い」(20.3%)と、キャリア採用の「応募者と求める人材とのミスマッチ」(20.2%)だった。

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採用における課題[クリックで拡大] 出所:パーソルホールディングス

 「ターゲット層を採用するための取り組み」についても尋ねた。各採用対象で「給与水準の引き上げ」の実施率が最も高く、新卒採用は29.7%、キャリア採用は29.6%、エンジニア採用は34.4%、障害者採用は24.8%が実施していた。次いで多かったのが「労働環境、働き方の改善」で、どの採用対象も20%台だった。「採用Webサイトの充実」や「研修やキャリア支援の充実」なども上位を占めている。

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ターゲット層を採用するための取り組み[クリックで拡大] 出所:パーソルホールディングス

 「賃上げの実施状況」は、2024年度(2024年4月〜2025年3月)に賃上げを実施した企業は全体の約60%だった。「以前に実施した」「今後実施の予定がある」を含めると90%以上が検討している。項目別に見ると「24年度に実施した」の回答割合は「初任給の引き上げ」が59.5%、「基本給のベースアップ」が57.3%、「定期昇給」が58.2%となっている。24年度より前に実施した事例を含めると、約80%が賃上げを実施していた。過去に賃上げを実施せず、今後実施する予定もない企業は全体の10%以下にとどまっている。

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賃上げの実施状況[クリックで拡大] 出所:パーソルホールディングス

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