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CRJが年間2万tの使用済みプラをリサイクル可能な装置を市原事業所に導入:工場ニュース
ケミカルリサイクル・ジャパンは、同社の千葉事業所の隣接地に市原事業所を建設し、年間2万トンの使用済みプラスチックを処理できる油化ケミカルリサイクル装置を導入する。
出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパン(CRJ)は2024年8月30日、同社の千葉事業所(千葉県市原市)の隣接地に市原事業所を建設すると発表した。市原事業所内に年間2万トンの使用済みプラスチックを処理できる油化ケミカルリサイクル装置を導入し、使用済みプラスチックの再資源化を目指す。市原事業所の完成および油化ケミカルリサイクル装置の商業運転開始は2025年度下期を予定している。
今回の事業では、CRJが市原事業所内に開発する油化ケミカルリサイクル装置で使用済みプラスチックを原料としたケミカルリサイクル(CR)油を生産する。このCR油は原油を代替する原料として利用し、同社の既存設備である石油精製装置と石油化学装置で精製、分解、重合し、「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」を製造する。
油化ケミカルリサイクルとは、使用済みプラスチックを油化して、生産したCR油を原料にリニューアブル化学品とリニューアブル燃料油を製造する再資源化の手法を指す。
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