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オンセミが車載イメージセンサーにRCCBを採用、輝度向上に向け新たな提案:組み込み開発ニュース(2/2 ページ)
オンセミが東京都内で同社センサー製品/技術のプライベートイベントのメディア向け内覧会を開催。車載向けでトップシェアを握るイメージセンサー「Hyperlux」に加えて、さまざまなセンサー製品のデモンストレーションを披露した。
競合他社品と見え方を比較、ASAのSerDesICで接続したサラウンドビューも
車載向けHyperluxについては、画素サイズが2.1μmで830万画素と同じスペックを持つ競合他社品(社名は非公開)との見え方の比較も行った。暗所であるトンネル内から外光が明るいトンネルの外を撮影するデモで、組み合わせるISPもNextchipの「Apache_U」で統一している。
オンセミは最新製品であるAR0823ATを用いており、路面の粗さや道路の外側にある地面や草地などの再現性が高い。また、競合他社品で生じていた路面の脇にあるLEDの箇所のフリッカーはAR0823ATにはなかった。
これらの他、4個の300万画素のAR0341ATを用いたサラウンドビューのデモも披露した。このデモでは、4個のAR0341ATをつなぐSerDesICとしてASA(Automotive Serdes Alliance)の規格に準拠した製品を用いている。「オンセミ自身でSerDesICを開発しているわけではないが、ASAの加盟社として規格の策定に協力している」(同社の説明員)という。これまで車載のSerDesICは、Analog Devicesやソニーセミコンダクターソリューションズ、Texas Instrumentsなどがそれぞれ独自の規格で製品を展開していたが、車載イーサネットと同様に標準化の波が押し寄せているようだ。
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