小型でI/O機能が豊富な3.5インチシングルボードコンピュータを発表:組み込み開発ニュース
ADLINK Technologyは、コンパクトで高効率な3.5インチシングルボードコンピュータ「SBC35」シリーズを発表した。幅広いI/Oモジュール、接続オプションを備えており、自立移動ロボットなどの用途に適している。
ADLINK Technologyは2024年8月7日、コンパクトで高効率な3.5インチシングルボードコンピュータ「SBC35」シリーズを発表した。スペースに制約のあるアプリケーション向けに設計されており、AMR(自律移動ロボット)や電気自動車充電ステーション、セルフサービスキオスクなどのアプリケーションに適する。
SBC35シリーズは、システム機能を強化する幅広いI/OモジュールとSBC-FM AFM(アダプティブファンクションモジュール)を内蔵する。モデルは、第13世代インテルCoreプロセッサを搭載した高性能モデルの「SBC35-RPL」と、エネルギー効率に優れ、インテルN97プロセッサを備えた「SBC35-ALN」の2種類がある。
SBC35-RPLは、最大64GBのDDR5 RAMと4台の独立したディスプレイをサポートし、SBC35-ALNは最大16GBのDDR5 RAMと3台のディスプレイに対応する。両モデルとも、4つのUSBポートやM.2スロット、デュアルRS-232、422、485ポート、オーディオ、デジタルI/O機能など豊富な接続オプションを備える。また、オプションのセキュリティモジュールTPM 2.0により、産業用アプリケーションに適用できる。
SBC35シリーズ専用として設計されたSBC-FM AFMは、PCIe、USB、LPC/eSPIなどの専用コネクターを搭載し、さまざまなアプリケーションに対応できる。さらに同社は、顧客向けに設計ガイドを提供しており、顧客は特定のアプリケーションのニーズに合わせて独自の機能モジュールを作成できる。
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