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IoTデバイスのセキュリティアプリのテストに適したシングルボードコンピュータ:IoTセキュリティ
F-Secureは、シングルボードコンピュータ「USB Armory Mk II」をリリースした。IoTデバイス向けのテスト用に、さまざまなセキュリティアプリケーションの実行と開発ができるプラットフォームとして機能する。
F-Secure(エフセキュア)は2020年2月6日、同社のシングルボードコンピュータ「USB Armory」の第2世代製品「USB Armory Mk II」を発表した。既に、受注を開始している。希望小売価格は、1台120ユーロ(約1万4000円)だ。
USB Armory Mk IIは、IoT(モノのインターネット)デバイス向けのテスト用に、さまざまなセキュリティアプリケーションの実行と開発ができるプラットフォームとして機能する。
フォームファクタは65×19×6mmで、オープンソースのハードウェア設計に基づいたフラッシュドライブサイズのコンピュータを実装している。セキュリティ機能として、暗号化コプロセッサ、乱数ジェネレーター、セキュアブート機能などを搭載。ブートプロトコルなどの低レイヤー部分に影響を与える物理的改ざんといった攻撃からデバイスを保護する。
主な用途として、自動暗号化、ウイルススキャン、ホスト認証、データの自己破壊など高度な機能を備えた大容量ストレージをはじめ、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)、エンドツーエンドVPNトンネリング用のルーター、侵入テスト用のポータブルなプラットフォーム、低レイヤーUSBセキュリティテストなどを見込む。
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